最初に結論:Mediumから始め、必要な時だけ上げる
MaxとUltraは、多くの日常作業には必要ありません。Maxは一つの難題へより長く考える時、Ultraは独立した仕事へ分割して複数エージェントを並行稼働させる時に選びます。
推論レベルはモデル名ではありません。Sol・Terra・Lunaという能力や速度の土台を選んだうえで、その仕事へかける思考量を調整します。モデル側の違いはCodexのモデル選択で詳しく解説しています。
Light・Medium・High・Extra High・Max・Ultraの違い
Light
軽 / CLIではLow速さを優先できる、短く明確な作業向けです。
- 誤字や表記の修正
- 形式変換、固定条件の検索
- 対象が決まった短い要約
Medium
中程度 / 基本設定速度と深さのバランスがよく、多くの日常作業の出発点です。
- 記事追加、既存ページ補強
- 小規模なコード修正
- 通常の調査、リンク確認
High
高い複数の前提や影響範囲を慎重に追う仕事向けです。
- 複数ファイルの修正
- 不具合調査、コードレビュー
- 境界条件、セキュリティ確認
Extra High
非常に高い段階が多く、複数の情報源やトレードオフを扱う難しい仕事向けです。
- サイト全体の改修計画
- 長いデバッグ、深い調査
- 複数段階の公開・移行判断
Max
一つの難題を深く考える選択中のモデルへ、単一タスクを考える時間をより多く与えます。
- 最も難しい原因分析
- 速度より推論の深さを優先
- 一つの成果物を集中的に検討
Ultra
複数エージェントで並行処理独立して進められる複数の仕事を、サブエージェントへ分けて進めます。
- 調査・実装・検証を分担
- 大規模で分割可能なプロジェクト
- 対象範囲と完了条件を個別管理
作業別の推論レベル早見表
| 作業 | 出発点 | 上げる・切り替える条件 |
|---|---|---|
| 誤字、表記、形式修正 | Light | 周辺の意味や複数ページへの影響判断が必要ならMediumへ。 |
| 記事追加、既存ページ補強 | Medium | 検索意図、構成、根拠の整理が難しければHighへ。 |
| 通常のコード修正 | Medium | 影響範囲が複数モジュールへ広がるならHighへ。 |
| 原因不明の不具合 | High | 仮説や依存関係が多く、長い調査になるならExtra Highへ。 |
| 重要なレビュー、権限、安全確認 | High | 複数の境界やトレードオフを総合判断するならExtra Highへ。 |
| 一つの最難関問題 | Max | 並列化せず、速度より一つの結論の深さを優先する場合。 |
| 大規模で分割可能な仕事 | Ultra | 独立した担当へ分けられ、競合しない対象と完了条件を設定できる場合。 |
- 最初に完了条件を決める。作るもの、変更範囲、確認方法が曖昧なまま設定だけ上げません。
- Mediumで代表的な作業を試す。短く固定された仕事ならLightからでも構いません。
- 足りない理由を見て一段上げる。計画不足、前提の見落とし、調査の浅さがある時にHighやExtra Highへ上げます。
- 遅さだけが問題なら下げる。成果が十分なら高い設定を維持せず、時間と使用量を抑えます。
MaxとUltraは何が違う?
Max:一つの難題へ集中
選択中のモデルが単一タスクを考える時間を増やします。原因が複雑な不具合、難しい設計判断、複数案の比較など、分割よりも一つの推論を深めたい時に使います。
Ultra:分割して並行処理
対応環境でサブエージェントを使い、独立した作業を並行して進めます。調査、実装、テスト、文書確認などを分けられる時に有効です。単純にMaxより強い推論レベルという意味ではありません。
Ultraでは作業衝突、ファイル競合、使用量増加、権限の広がり、ログの見落としに注意します。各エージェントの対象ファイル、編集可否、完了条件を分け、最後に人が差分と統合結果を確認します。
Codex app・ChatGPT Work・IDE・CLIの表記差
同じ軽い設定でも、Codex app、ChatGPT Work、IDEではLight、CLIではLowと表示されます。ほかの選択肢も、利用するモデルと画面によって異なる場合があります。
| 利用場所 | 確認・変更方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| Codex app | 入力欄付近のモデル・推論設定から選ぶ | Ultraが見えない時は、設定画面のモデル選択欄にあるUltra表示設定を確認します。 |
| ChatGPT Work / IDE | 現在のモデル選択画面で利用可能な推論レベルを選ぶ | Lightなどの表示や提供範囲は画面・アカウントで異なります。 |
| Codex CLI | /modelでモデルと利用可能な設定を確認する | 軽い設定はLow表記です。画面にない値を推測しません。 |
config.toml | model_reasoning_effort = "high"のように設定する | 対応値は選択モデルの現行仕様を確認し、まず一時的な切り替えで試します。 |
Sol・Terra・Lunaと推論レベルをどう組み合わせる?
PowerはSol+Mediumが現在の基本構成です。迷った時はこの組み合わせから始めると、モデルと推論レベルを同時に動かさず、結果を比較しやすくなります。
| 目的 | 組み合わせの出発点 | 調整方法 |
|---|---|---|
| 迷わず標準で始める | Sol + Medium(Power) | 十分なら維持。日常作業で速度を上げたい時はTerraを検討。 |
| 日常の実務を効率化 | Terra + Medium | 分析が浅ければHigh、作業が単純ならLightへ。 |
| 明確な反復処理 | Luna + Light / Medium | 例外や判断が増えたらTerraへ切り替える。 |
| 曖昧で重要な難題 | Sol + High / Extra High | 一つの最難関問題へ集中する時だけMaxを検討。 |
一度にモデルと推論レベルの両方を変えると、改善理由を判断しにくくなります。まず推論レベルを一段変え、それでも能力や速度の性質が合わない時にモデルを切り替えます。
推論レベルと一緒に使う指示例
Mediumで日常作業
この既存ページを確認し、タイトルとH1は変更せず、本文だけを補強してください。変更後に内部リンクとスマホ表示を確認してください。Highで影響範囲を確認
関連ファイルと依存関係を先に調べ、変更候補と影響範囲を整理してから修正してください。テストと差分確認まで実施してください。Maxで一つの難題
この不具合の根本原因を特定してください。複数の仮説を比較し、証拠、反証、修正案、残るリスクまで一つの結論へまとめてください。Ultraで分担
調査、実装、テスト、文書確認を独立した担当へ分けてください。各担当の対象ファイルと完了条件を明示し、最後に競合を確認して統合してください。高い設定ほど短い指示でよいわけではありません。目的、対象、変更禁止範囲、完了条件、確認方法を具体的に渡すほど、推論時間を成果へつなげやすくなります。
推論レベルを上げる時の注意点
- 時間と使用量:高い設定ほど応答時間とトークン使用量が増えやすくなります。
- 正確性:深く考えても、誤りや不要な変更がなくなる保証はありません。
- 権限:推論レベルを上げても、ファイル、通信、本番環境の権限を広げる理由にはなりません。
- 長時間作業:目的、停止条件、ログ、途中確認、GitHub差分、公開後確認を用意します。
- 並行作業:Ultraでは担当範囲を分け、同じファイルを同時編集させない設計が必要です。
OpenAI公式情報
推論レベル、モデル名、設定値、提供範囲は更新される可能性があります。実際に選べる値は、その時点の製品画面と公式ガイドで確認してください。
FAQ
Codexの推論レベルで迷ったらどれを選びますか?
まずMediumから始めます。必要な結果を得られる最も低い設定を使い、計画や分析が足りない時だけHighやExtra Highへ上げるのが基本です。
推論レベルは高いほど正確になりますか?
常に正確になるとは限りません。高い設定は複雑な検討に時間を使えますが、結果の正しさや安全性を保証しません。差分、ログ、テスト、公開結果は人が確認します。
MaxとUltraの違いは何ですか?
Maxは選択中のモデルへ一つのタスクを深く考える時間を与える設定です。Ultraは独立して進められる作業を複数のサブエージェントへ分けて並行処理する設定で、単純にMaxより上という関係ではありません。
LightとCLIのLowは同じですか?
現行の公式案内では、Codex app、ChatGPT Work、IDEでLightと表示される軽い設定はCLIではLowと呼ばれます。ほかの表示名や選択肢はモデルや画面によって異なるため、その場のモデル選択画面で確認します。
GPT-5.5の推論レベルをGPT-5.6へそのまま移せますか?
公式には厳密な対応表がありません。同じ名称だけで移行せず、代表的な作業をMediumから試して、所要時間と成果物を見ながら調整します。
Ultraはどのような作業に向きますか?
調査、実装、テスト、文書確認などを独立した単位へ分けられる大きな仕事に向きます。ファイル競合、権限、使用量、ログ確認が増えるため、分担範囲と完了条件を先に決めます。


