全部を一度に移さない
WordPressからコード運用へ移る時、サイト全体を一度に移そうとすると失敗します。移行中は両方を維持することになり、作業量が倍になるためです。移す順番を決めて、一部から始めるのが現実的です。
移した後に作り方がどう変わるかはこちらのページにまとめています。
最初に移すページの選び方
| 移しやすい | 後回しにする |
|---|---|
| 更新頻度が低い(会社案内、規約) | 頻繁に更新するお知らせ |
| プラグインに依存していない | 問い合わせフォーム、会員機能 |
| 他ページからの参照が少ない | サイトの入口になっているページ |
| アクセスが少ない | 反応が出ているページ |
アクセスが多いページを最初に移すと、問題が起きた時の影響が大きくなります。まず影響の小さいところで手順を確立してください。
移行の判断材料
そもそも移すべきかどうかは、次で判断できます。
- 移す価値がある — プラグインの更新対応に時間を取られている。表示速度が課題。同じ形のページを大量に作りたい
- 移さなくてよい — 管理画面での更新が回っている。複数人が更新している。フォームや会員機能に依存している
「新しいほうがよさそう」という理由だけで移すと、更新のたびに手間が増えます。
移行を途中で止める判断
始めた移行を最後までやり切る必要はありません。次の状態になったら、その時点で止めるのが合理的です。
- 移した分で目的(速度、更新の手間)が達成できた
- 残っているのがフォームや会員機能など、移しにくいものだけになった
- 更新の手順が2種類あることによる混乱が、得られる利点を上回っている
「全部移すのが正解」ではありません。更新頻度の低いページだけ移して、残りはそのまま、という形で運用が安定することも多くあります。
移す前に測っておく
移した効果を後から判断するために、着手前に記録しておいてください。
- 移す対象ページの表示回数とクリック数
- ページの表示にかかる時間
- 更新1回にかかっている手間(おおよその時間)
- プラグインの更新対応にかけている時間
これが無いと、移した後に「速くなった気がする」以上の判断ができません。とくに1は、移行でURLが変わる場合の影響を見るのに必要です。
段階的に移す手順
- 移す候補を3ページ選ぶ(更新頻度が低く、依存が少ないもの)
- 1ページだけ移し、公開して問題が出ないか2週間見る
- 手順を記録する。ここで型ができます
- 残り2ページを同じ手順で移す
- URLが変わる場合、旧URLからたどり着けるようにする
- 問題がなければ範囲を広げる
2番の2週間を飛ばさないでください。移した直後は問題が見えず、しばらく経ってから検索経由の不具合が分かります。
移行中に起きること
- 同じ内容が両方に存在する期間ができる(どちらかを見えないようにする必要があります)
- URLの形が変わり、既存のリンクが切れる
- 更新の手順が2種類になり、間違えやすくなる
- 移し忘れたページが残る
実践ログから分かったこと
移行で実際に困ったのは、同じ内容が2か所に存在する期間の扱いでした。片方を残したまま公開したため、検索結果に両方が出てしまい、どちらも評価が伸びない状態がしばらく続きました。
それ以来、移す時は「移した瞬間に元のほうを見えないようにする」ところまでを1つの作業単位にしています。移し終えてから片付けよう、と考えると忘れます。
FAQ
全部移す必要がありますか?
ありません。更新頻度が低いページだけ移して、残りはWordPressのままという形も実用的です。
どのページから始めますか?
更新頻度が低く、プラグインに依存せず、アクセスが少ないページからです。
URLは変わりますか?
変わる場合があります。変える時は、旧URLからたどり着けるようにしてください。
フォームや会員機能はどうしますか?
移行が難しい部分です。無理に移さず、その部分だけ残す判断も有効です。
