作業を始める前に決めておくこと
WordPressは、本文の修正と、戻せなくなる操作が同じ管理画面に並んでいます。作業の前に「今日はどこまで触るか」を決めておくと、うっかり範囲を越えることを防げます。
触ってよい範囲の線引き
| 範囲 | 内容 | 戻せるか |
|---|---|---|
| 安全 | 本文、見出し、画像の差し替え | 戻せる |
| 注意 | CSS、テンプレート、メニュー構成 | 記録があれば戻せる |
| 危険 | プラグインの有効化・削除、テーマ切り替え | 状況による |
| 触らない | データベース、PHPの設定、認証情報 | 戻せないことがある |
作業を頼む時は、この線引きを先に伝えてください。「本文だけ直して、テンプレートには触らないで」と書くだけで、範囲の逸脱を防げます。
AIに渡してはいけないもの
- 管理画面のログイン情報
- データベースの接続情報
- 設定ファイルの中身(接続情報が含まれます)
- 顧客情報、会員情報、問い合わせの内容
- 決済やメール送信に関わる鍵
作業に必要だと感じても、渡さずに済む方法があります。エラーの内容だけを伝える、該当箇所の構造だけを説明する、といった形で足りることが大半です。
複数人で触る場合
1人で作業している時は起きない問題が、複数人になると出てきます。次を決めておいてください。
- 誰が何を触るか — 本文だけの人と、テンプレートも触る人を分ける
- 同時に触らない仕組み — 同じページを同時に編集すると、後から保存したほうで上書きされます
- 公開の判断者 — 誰が最終確認して公開するか
- 権限の設定 — 全員に最上位の権限を与えない
4つ目は面倒に感じますが、事故のほとんどは「触れてしまったから触った」ことで起きます。触れない状態にしておくのが一番確実です。
作業ログを残す
何かあった時に一番役に立つのは、直前に何をしたかの記録です。凝った形式は要りません。
- 日付
- 触った場所(ファイル名かページ名)
- 何を変えたか(1行)
- 確認した結果
この4項目があれば、問題が出た時に「いつから変わったか」を絞り込めます。記録が無いと、原因の候補が数か月分に広がります。
作業前に必ずやる4つ
- バックアップを取る — 取ったことと、戻し方を確認しておく。取っただけで戻せないことがあります
- 変更前の状態を記録する — 見た目のスクリーンショットと、直す前のファイル
- 直す箇所を1つに絞る — 複数同時だと、崩れた原因が分かりません
- 戻す手順を先に決める — 何かあった時に迷わないため
戻せなくなりやすい操作
- プラグインを削除する(設定ごと消えることがあります)
- テーマを切り替える(カスタマイズ内容が引き継がれません)
- データベースを直接編集する
- URLの構造を変える(既存のリンクが切れます)
- 複数の変更をまとめて反映する(原因が特定できません)
実践ログから分かったこと
作業範囲を先に書くようになったのは、頼んだ範囲を越えて修正が入ったことがあったためです。指示が「直して」だけだと、関連する箇所もまとめて直されることがあります。悪いことではないのですが、どこが変わったか把握できなくなります。
今は「触ってよいファイル」と「触らないファイル」を先に書くようにしています。これだけで、後から差分を見る時間が大きく減りました。
FAQ
バックアップはどう取ればよいですか?
方法は環境によりますが、取ったあとに「戻せるか」を必ず確認してください。取っただけで戻せない場合があります。
ログイン情報を渡さないと作業できませんか?
ほとんどの場合、渡さずに済みます。エラーの内容や該当箇所の構造だけで十分です。
プラグインの操作は任せてよいですか?
すすめません。設定ごと消えることがあり、戻すのが難しくなります。
複数の修正をまとめて頼んでもよいですか?
崩れた時に原因が特定できなくなります。1つずつ確認しながら進めてください。
