結論:どの入口で使うかを先に決める
Codexは「1本のソフトを入れて終わり」ではありません。同じCodexでも、ターミナルから使うCLI、エディタの中で使うIDE拡張、画面で操作するデスクトップアプリ、ChatGPT側の画面から使うクラウドと、入口が分かれています。入れるものも、向いている作業も、入口ごとに違います。
| 入口 | 向いている作業 | 端末に入れるもの |
|---|---|---|
| CLI(ターミナルから) | 手元のファイルを直接編集し、差分を見ながら進める | Codex CLI本体。npmで入れる場合はNode.jsの要否を先に確認 |
| IDE拡張(エディタの中) | いま開いているコードを見せたまま頼む | 使っているエディタに拡張を追加 |
| デスクトップアプリ | 画面でプロジェクトを選び、チャット欄から頼む | ChatGPT デスクトップアプリ(macOS・Windows。Linux はプレビュー版)。Codex はアプリの中で切り替えて使う |
| ChatGPT上のクラウド | GitHub や GitLab のリポジトリを渡して、端末の外で作業させる | 端末に入れるものはなし。ただし ChatGPT アカウントでのサインインと、GitHub か GitLab の接続・環境の作成が必要(料金の公式ページでは、Web で使えるのは Plus 以上) |
| スマホ | PCで動いている作業の進捗確認、承認、追加の指示、新しい作業の開始 | スマホに ChatGPT アプリ。つなぐPC(Mac か Windows)に ChatGPT デスクトップアプリが必要で、接続の設定はPCのアプリから始める |
最初から無理にCLIを選ぶ必要はありません。画面のあるアプリやIDE拡張から入って、差分を細かく見たくなった時にCLIを足す順でも遅くありません。エディタの中で完結させたいのか、ターミナルで操作したいのかで迷う場合はCLIとIDEの違いを、画面とコマンドのどちらが自分に合うか決めかねる場合はアプリとCLIの違いを先に読むと選びやすくなります。
スマホは入口というより窓です。スマホでは、ChatGPT アプリの「Remote」から、PCで動いている作業の進捗確認・承認・追加の指示・新しい作業の開始ができます。ただし作業そのものはつないだPCの上で動き、接続の設定もPCのデスクトップアプリから始めるので、インストールと権限の設定はPCで済ませてから出かけることになります。外出先で続きを見たい人ほど、PCで作業フォルダを決めてから出るほうが結果的に速く進みます。
このページと、OS別の手順ページの使い分け
インストールに関するページは2つあります。読む順番を先に示しておきます。
| 知りたいこと | 見るページ |
|---|---|
| そもそも何を入れるのか、入れる前に何を確認するのか | このページ |
| MacやWindowsでの具体的なコマンドと手順 | MacとWindowsのインストール手順(CLI版・アプリ版) |
先に手順ページを開きたくなりますが、入れる前の確認を飛ばすと、入れた後で「そもそも自分の環境では使えなかった」と分かることがあります。まずこのページの事前確認を通してから、OS別の手順へ進んでください。
もう一段さかのぼって、そもそも自分にインストールが要るのかから確かめたい場合は、Codexの始め方が入口になります。どこから使うか、GitHubとの接続が要るかを、導入の前に整理できます。
入れる前に確認する4点:プラン・OS・Node.jsの要否・ログイン方式
入れてから引き返す作業がいちばん高くつきます。次の4点は、コマンドを打つ前に順に潰しておきます。
- 自分のChatGPTアカウントや組織プランで利用可能か確認する
- Windows、macOS、Linuxなど端末環境に合う方法を選ぶ
- CLIを使う場合はNode.jsやターミナル環境の要否を確認する
- ChatGPTアカウントでの利用か、APIキーが必要な利用かを決める
1つ目のプランは、個人で契約したアカウントか、会社や学校から配られた組織のアカウントかで結果が変わります。料金の公式ページでは、無料プランと Go プランは「デスクトップアプリで GPT-6 Luna(順次提供)」、Web・CLI・IDE拡張は Plus 以上の項目に載っています。APIキーで使う場合は、CLI や IDE拡張などで使えますが、クラウドの機能は使えません。組織側で機能が絞られていると、手順どおりに進めても最後の一歩で止まります。自分の契約で使えるかを先に確かめておくと、原因探しが要らなくなります。
2つ目のOSは、選んだ入口によって効き方が違います。CLIは端末側の環境に左右され、デスクトップアプリは配布されているOSの範囲に左右されます。同じ「使えない」でも、理由が別のところにあります。
3つ目のNode.jsは、CLIをnpmで入れる場合にだけ関係します。アプリやクラウドから使うなら、インストールの条件としては気にする必要はありません(Windows のデスクトップアプリでは、Git や Node.js を入れておくと作業しやすいと公式は案内しています)。ここを「Codex全体に必要なもの」と思い込むと、入口選びまで狂います。
4つ目のログイン方式は、あとから直すのがいちばん面倒な項目です。ChatGPTアカウントでの利用か、APIキーが必要な利用かを混同しないようにします。ChatGPTのプランで使うつもりなのにAPIキーでサインインすると、プランの利用枠ではなく、OpenAI Platform のアカウントに API の料金として請求されるため、あとで請求を見て驚くことになります。
招待を受けて始める場合
知り合いや同僚から招待を受けて始める人もいます。公式の招待は、送る側がアプリ左下のプロフィールメニューで「Invite a friend」(対象の個人プラン)か「Invite a coworker」(対象の Business ワークスペース)を選び、受け取る人のメールアドレス宛てに送る形です。招待から入る場合も、順番は同じです。先にプランとログイン方式を決め、そのうえで招待を受け取ります。入口の決め方も、このあとの作業フォルダの決め方も変わりません。
特典の中身と適用条件は時期によって変わります。その時点の特典、受け取る人の条件、送れる数、特典の期限は、送る側の招待の画面に表示されます。招待の送り方と受け取り方、条件の確認の仕方はCodexで友達を招待する時の特典と条件にまとめています。
注意点は1つだけです。招待で入っても、作業フォルダと止まる条件は自分で決める必要があります。招待は入口を作るもので、安全に使う準備までは肩代わりしてくれません。
準備の流れ:公式案内→ログイン方式→作業フォルダ→小さな作業
ここまでの確認が済んだら、次の順で手を動かします。順番を入れ替えると、あとから戻る手間が増えます。
公式案内を確認
古い記事ではなく、OpenAI公式のヘルプやドキュメントを起点にします。
ログイン方式を確認
前の節で決めた方式で入ります。初回の認証で別の方式を求められたら、そこで進めずに一度止め、どのアカウントで入ろうとしているかを見直します。
作業フォルダを決める
Codexに見せるフォルダを限定し、秘密情報や不要なファイルを含めないようにします。素材とバックアップはGoogleドライブなど別の置き場に寄せ、作業フォルダに混ぜません。
小さな作業で確認
最初はREADMEの修正や一ページのHTML確認など、影響の小さい作業で動作を見ます。
入れた直後に確認すること:doctor と status
インストールが終わった直後は、「入ったか」と「使える状態か」を分けて見ます。入ったことはバージョン表示で分かりますが、使える状態かどうかは、ログイン、通信、設定、ローカルの状態がそろって初めて言えます。ここを一緒くたにすると、入れ直しを何度も繰り返すことになります。
その切り分けに使う診断が、Codex CLI の codex doctor です。公式ドキュメントでは、インストール、設定、認証、実行環境、Git、ターミナル、app-server、スレッド一覧の状態を確かめると説明されていて、どこで止まっているかが分かるので、再インストールや再ログインをやり直す前に一度通します。何をどう読むかはdoctorで診断する側で扱っています。
statusは、原因が自分の側にあるのか外にあるのかを分ける入口です。入れた直後に動かないと、まず自分の設定を疑いますが、公式側が止まっていれば何を直しても動きません。入れたのに動かない時は自分の環境より先に公式statusを見ると、切り分けの往復が減ります。
なお、コマンドが見つからない、更新したのに古いバージョンが出る、といった導入そのものの失敗は、症状ごとの対処がOS別の手順ページの対処表に並んでいます。このページでは繰り返さないので、そちらを見てください。
入れた直後に動いているモデルを確認する
使えるモデルは環境と時期で変わります。2026年9月24日時点の公式ドキュメントでは、Codexで選べる主なモデルは GPT-6 Astra(gpt-6-astra)、GPT-6 Sol(gpt-6-sol)、GPT-6 Luna(gpt-6-luna)です。Astra は9月上旬から、Sol と Luna は9月22日から順に提供されていて、GPT-5.5 は2026年10月14日に提供終了します。自分のCodexの画面で選べるかどうかは、プラン、使う画面、組織の設定によって違います。だから「新しいものが入っているはず」と決め打ちせず、入れた直後に、いま何で動いているかを一度見ておきます。CLIなら/modelで、アプリやIDEなら入力欄付近のモデル選択で、いま選ばれているものと選べる候補が出ます。仕事ごとに考える深さを変える段階の選び方はCodexの推論レベルに分けてあり、モデルそのものの仕様や料金は、姉妹サイトのgptguide.jpで扱っています。
最初の設定と、最初の小さな作業
動くことが確認できたら、便利にする前に範囲を決めます。決めるのは3つだけです。どのフォルダを見せるか、どこまでの操作を許すか、どうなったら止まるか。入れた直後に決める作業フォルダ・権限・停止条件を先に固定すると、あとの作業がずっと楽になります。
権限をどこまで開けるかは、広げた時に何が変わるかを知ってから決めます。フルアクセスモードで何が変わるかを読んでから、必要な分だけ開けるのが順番です。
GitHubにつなぐかどうかも、この段階で決めます。つなぐなら、対象のリポジトリ、作業ブランチ、Secretsの扱いを先に確かめてから接続します。あとから外すより、つなぐ前に決めるほうが簡単です。
本番ファイルを直接触る前に、作業用フォルダを作り、バックアップ方針を決めます。Codexに渡す時は、触るファイル、触らないファイル、停止条件、確認項目を明記します。
HTML/CSSだけを触る作業、PHPフォームを確認する作業、sitemapやrobotsを確認する作業では、危険度が異なります。最初は小さなテスト作業から始めます。
その最初の1回は、修正させずに「確認だけ頼む」形にします。例:「このフォルダの構成を確認して、直さずに気になった点だけ報告して」。これなら、権限の効き方も報告の粒度も、壊さずに一度に見られます。指示文の型は指示文テンプレートの1番目がそのまま使えます。
別の作業に移る時は、同じ会話を続けずに新しいチャットに分けるのが安全です。前の作業の前提が残ったまま次を頼むと、対象外のファイルまで直されることがあります。
安全面:APIキーと秘密情報
APIキーや秘密情報は、チャット本文や公開HTMLに貼らないことが基本です。必要な場合も、環境変数や安全な保管場所を使い、公開対象に混ざらないようにします。
もう一段確実なのは、秘密情報を含むフォルダを作業フォルダの外に置いてしまうことです。「見せない」より「そこに無い」ほうが事故は起きません。設定で防ぐより、置き場所で防ぐほうが忘れても崩れません。
初心者がつまずきやすい点
インストール先、起動場所、ログイン状態、作業フォルダ、GitHub連携、CLIとアプリの違いで迷いやすいです。また、古い記事の画面や手順が、手元の画面と違う場合もあります。
特に多いのが、入れた場所と起動した場所が違うケースです。ターミナルを開いた場所が作業フォルダでなければ、Codexは別の場所を見たまま「対象が見つからない」と答えます。動かないと感じた時は、いまどこで起動しているかを先に見てください。
未確認のコマンドをそのまま実行するのではなく、公式情報と手元の画面を照らし合わせて確認します。
利用開始前チェックリスト
ここまでを1行ずつ潰せていれば、最初の作業を始めて大丈夫です。
- 公式情報で今使える方法を確認した
- 自分のOSで使える方法を確認した
- 作業フォルダを決めた
- 秘密情報を含むファイルを除外した
- GitHub連携が必要か確認した
- まず小さなテスト作業で動作確認した
- 本番反映前チェックの流れを決めた
よくある質問と関連ページ
Codexを使うのに、必ずインストールが必要ですか?
必ずしも必要ではありません。ChatGPT側の画面(クラウド)から頼む形なら、端末に入れるものはありません。ただし GitHub か GitLab のリポジトリをつなぐ必要があり、料金の公式ページでは Web で使えるのは Plus 以上のプランです。手元のファイルを直接触ってほしい場合に、CLI・IDE拡張・デスクトップアプリのどれかを入れます。「Codex=インストールするもの」と決めずに、自分がやりたい作業から逆算してください。
初心者はどの入口から入ればいいですか?
画面のある入口からで構いません。デスクトップアプリやIDE拡張で頼み方に慣れてから、差分を細かく追いたくなった時にCLIを足す順で十分です。ただし作業フォルダと止まる条件だけは、どの入口を選んでも最初に決めておきます。


