この実践ログで分かること
- 以前のAI作業で、なぜファイル名や修正場所の記憶が重要だったのか
- /GOALモードで、作業が「ファイル名指定」から「目的指定」へ変わったこと
- 記憶、探索、正本化の3つが揃うとAI作業が変わること
- それでも人間確認や停止条件が必要な理由
- 今後のAI作業で、何をAIに渡し、何を人間が判断するべきか
以前はファイル名だけで作業が止まっていた
以前のホームページ作成や修正では、「どのファイルだったか」「どこを触るべきか」「前回どこまで終わったか」を人間がかなり細かく覚えておく必要がありました。
ファイル名を忘れると、探すところから始まり、前回の文脈確認にも時間がかかりました。これはAIの性能だけの問題ではなく、作業をどう渡すかの問題でもありました。
このログでは、実サーバーパス、ローカルパス、認証情報、特定案件の秘密情報は出さず、作業設計として一般化しています。
/GOALで何が変わったのか
/GOALでは、人間が細かいファイル名をすべて指定するのではなく、目的、対象範囲、触ってよいもの、触ってはいけないもの、確認項目、停止条件、報告形式を渡します。
するとCodex側は、対象ページや関連ファイルを探索し、既存ページ、新規ページ、sitemap、news、work-log、内部リンクを確認しながら進められます。人間はファイル名を覚える役割から、目的と制約を渡して結果を判断する役割へ移ります。
| 項目 | 以前の進め方 | /GOAL後の進め方 |
|---|---|---|
| 人間がやること | ファイル名や場所を覚える | 目的、対象範囲、制約を渡す |
| AIがやること | 指定されたファイルを編集する | 関連ページやファイルを探索し、必要な確認まで進める |
| 止まりやすい点 | ファイル名が分からない、前回文脈が分からない | 目的や停止条件が曖昧な時に止まる |
| 安全確認 | 人間が毎回細かく確認する | 確認項目を渡し、AIが検査し、人間が判断する |
作業が変わった理由は「記憶」だけではない
改善しているのは記憶だけではありません。AI作業が安定するには、記憶、探索、正本化の3つが必要です。
| 要素 | 役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 記憶 | ユーザーの好み、作業スタイル、過去の流れを引き継ぐ | 古い前提や誤記憶が残ることがある |
| 探索 | ファイル名、URL、内部リンク、sitemap、関連ページを探す | 探索結果をそのまま信じず、存在確認が必要 |
| 正本化 | 大事な前提をMemoryだけに置かず、正本、接続ブロック、作業ログとして残す | 最新の正本を人間が判断する |
この3つが揃うことで、「細かいファイル名を全部覚える」よりも、「目的を渡して、AIが探索し、人間が判断する」流れに近づきます。
人間の役割も変わった
以前の人間の役割は、ファイル名、修正場所、前回の作業を細かく覚えることに寄りがちでした。これからは、目的、対象範囲、触ってはいけないもの、停止条件、公開可否を決める役割が大きくなります。
| 時期 | 人間の役割 | AIの役割 | 人間が確認すること |
|---|---|---|---|
| 以前 | ファイル名や修正場所を覚える | 指定された作業をする | どこまで終わったかを細かく確認する |
| 現在 | 目的、制約、停止条件を渡す | 探索、整理、確認、報告をする | 公開可否、リスク、重大変更を判断する |
| これから | 正本と判断基準を管理する | 過去文脈と現在条件を整理する | 安全性、正確性、事業判断を確認する |
ChatGPTの記憶強化との関係
ChatGPTのMemoryやDreamingのような記憶強化は、好みや作業方針を反映しやすくします。ただし、記憶だけに頼ると、古い前提や誤記憶の問題が残ります。
/GOALでは、今回の目的、対象、停止条件を明文化します。正本や接続ブロックを渡すことで、記憶よりも確実に前提を共有できます。記憶、正本、作業ログを分けることで、長期作業が安定します。
/GOALで渡すと安定しやすい項目
- □ 作業の目的
- □ 対象サイト
- □ 対象URLまたは親ページ
- □ 新規作成か既存補強か
- □ 触ってよいファイル
- □ 触ってはいけないファイル
- □ title / description / canonical / robots を変えるか
- □ sitemap / news / work-log を触るか
- □ 公開確認項目
- □ 軽微NGの自動修正範囲
- □ 重大NGの停止条件
- □ 報告書形式
- □ 実践ログ化候補
ここまで渡すと、AIは探索しやすくなります。ただし、重大変更や本番影響が大きい作業は人間が判断します。
ただし全部任せてよいわけではない
目的を渡せるようになっても、停止条件は必要です。AIがすべて安全に自動判断できるとは書きません。
自動で進めてよい範囲
- 既存ページ確認
- 軽微な本文補足
- 内部リンク追加
- 表やチェックリスト追加
- 公開確認
- 軽微NGの最小修正
停止するべき範囲
- DB、cron、DNS、.htaccess が絡む変更
- AdSenseコードやSearch Console確認タグの変更
- robots.txt や ads.txt の大幅変更
- 大量削除、大量noindex、canonical異常
- APIキー、Secrets、.env、認証情報が絡む作業
- 500、SQLSTATE、致命的エラー
今後どう変わりそうか
今後は、AIが過去の文脈をより使えるようになり、構造探索も進むため、ファイル名や前回作業を人間が覚える負担はさらに減る可能性があります。
一方で、記憶の問題は完全には消えません。今後は「覚えているか」よりも、「どの記憶を今使うべきか」が重要になります。だからこそ、Memory、正本、接続ブロック、作業ログの使い分けが大切になります。
